明治物短編三作
「明治忠臣蔵」
山田風太郎の明治物、忠臣蔵ときては、これは読まないと、と思っていたのだが、も一つ、大したことなかった。
「天衣無縫」
これも、も一つ。天衣無縫って、完璧な様と思っていて、タイトルの意味が分からなかったが、今、調べたところ、飾り気がなくありのままの性格、という意味だった。それなら、意味が通る。
「絞首刑一番」
これが一番良かった。絞首刑が導入されて、最初の絞首台を作る話。解説によると、この話が発展して、後に発表された「明治断頭台」になるらしい。
いずれも、明治物の中では初期のものらしい。解説では、「だが、まだまだ、序の口。風太郎の明治はもっと面白くなる」らしい。