ここでは、オイラー方程式と、
その7に書いた謎の式の二つを連立させて出てくる関係
を空間座標系から見た成分に分解して確認します。
左辺は慣性テンソルの成分表示を使って次のようになります(本当は和の規約を使って楽したいのですが、ここまで使わないで書いてきたので我慢)。
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右辺の方の成分表示は、オイラー方程式を空間座標の成分で表示した結果に従って、
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です。剛体座標系から見た角運動量の成分
は、剛体座標系からみた慣性テンソルの成分
と
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で繋がっていて、かつ、
は時間に依存しないために、さらに変形して
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となります(しんどくなり、
を行列で書く代わりに
と略しました)。この式の中の
は、例によって、単純に
で回してはいけないはずなのですが、
に関してだけは、
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が成立するので、特別に回転を適用することができます。従って、
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となって、空間座標での成分表示で調べたかった式の左辺と右辺が一致することを確かめることが出来ました(上の最後の式は唐突にテンソルの回転変換を適用してます)。
その9,
10,
11に続く