三遊亭 円朝
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山田風太郎
「警視庁草紙」の第一話を見て、読んでみることにした。円朝は、確か、
「幻灯辻馬車」にも登場したはず。
恋人を慕って死んだお露の霊が、毎晩、カランコロンと下駄の音をさせて恋人の所にやってくる。この内容の話が、どう展開するのか、全然予想できなかった。内容的には、怖いということはなかったが、その話の展開が面白い。
怪談、とは言うが、ノリは落語。昔は、寄席で噺家が、こういう話もやったようで、しかも、一回で完結するのではなく、続き物になっている。
この話は、日本語の歴史的にも重要な意味があったらしい。
速記術を輸入して日本語版にした人(名前忘れた)が、まず、手始めにと、この噺を速記して出版したらしい。完全な言文一致体で、現代語との違いは、慣用句ぐらい。言文一致体を始めたのは、二葉亭四迷らしいが、この本はそれよりも先だったらしい。