中篇四話。
** 注意 **
決して、巻末の解説を先に読んではいけない。全面的にネタばれ。解説というより粗筋。
僕は被害には合わなかったから良かったが、これを先に読むと興醒め甚だしい。
僕が著者なら、こんな解説を書かれると悲しくなると思う。
「尼子悲話」
歴史小説と時代小説の中間ぐらい。良かった。
この前読んだ「山中鹿之介」よりも時代は遡り、尼子晴久による新宮党粛清の話。
こんなことやってたらいかんわ。毛利の思うつぼや。
「悲刀」
毛利が関ケ原で中途半端な態度を示して、家康の不興を買った前後の話。
尼子を滅ぼした毛利も、散々な目に会うということ。
内容的には、も一つ。
「闇に奔る」
黒田官兵衛と側近。本能寺前後。○○は生きていた。
いい感じにフィクションが混ざっている。これが一番良かった。
「闇の松明」
関ケ原直前、落城間際の伏見城から脱出しようとする百姓足軽四人。
これも中々良い。白戸三平「カムイ外伝」の中の話をなんとなく思い出した。