| たむぶん、おすすめ度: |
これは酷かった。全然面白くなかった上に、あろうことか未完。久しぶりにババ踏んでダメージでかい。
隆慶一郎の
「かぶいて候」後半の対談で、隆さんが若い頃夢中になって読んだと書かれており、歴史が三割あとの七割は面白ければいい、と言うのも好みにぴったりなので楽しみにしていたのだが、全く期待外れ。歴史三割あれば十分だが、この小説では単に武田信玄の時代の甲斐で登場人物が信玄や謙信などと言うだけで、歴史事実が話に絡んでこないので、歴史一割もない。残りはしょうもないファンタジー。しかも、色々なストーリーがバラバラに入ってくる。後半でそれらが一つにまとまって収束する事だけに望みをつないで読んでいたのに、<未完>で片付けられてしまった。
青空文庫の国枝史郎の著者紹介によると、この話が代表作らしいので、残りはとても読む気にならない。
「纐纈城」の読み方は「あやせじょう」と思っていたが、「こうけつじょう」。纐纈は絞り染めという意味らしい。