| たむぶん、おすすめ度: |
良かった。ミステリが読みたい! 2012年版国内篇1位や日本推理作家協会賞など、非常に高く評価されている作品。確かに評判に違わない出来。難を言えば、この感想を書きながら見た、
小説の紹介ページにある地図は、巻頭に入れておいてくれれば良かったのに、とは思う。
剣、魔法、呪い、不死などが実在する中世ヨーロッパを舞台にした本格ミステリー。読者への挑戦状こそ無いが、ここまでで条件が揃ったとは分かるようにされている。ただ、そういった謎解きばかりではなく、騎士物語としてのストーリーもしっかりしているのが凄い。
謎解きに関しては、物によっては頑張れば自力で分ったはずというのもあれば、これは無理やろと言うのもあった。
米澤さん、誰も殺されたりしない、日常の謎路線から、新機軸に踏み込んだのだと思っていたのだが、あとがきによると、プロデビュー前にWeb公開していた作品を元にして書かれたのがこの作品なので、むしろ、こちらが原点と言える。