自分でうっかり間違ってしまい、おかしい事は分かりながらも、間違いの理由が中々分らなかった点について、補足します。気づいてしまえば当たり前なのですが。
ベクトルの二階微分を求めようとして、
座標軸の回転と、ベクトルの成分(その5 オイラー方程式)に書いた、一般のベクトル
に対して成立する有名な式
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の
の所に、安直に
を入れて、
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とやってしまっては行けません。最初の部分で間違っています。
もベクトルなので、正しそうに見えるかも知れませんが、駄目です。(1)の式を導出した過程を見直すと、ベクトル
を空間系から見た座標成分
と剛体系から見た座標成分
の間に、
が成立することが前提になっています。
と
の関係はそうではなく、
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なので、(1)は適用できないのです。
では、どうするかというと、
座標軸の回転と、ベクトルの成分(その3 座標成分の時間微分)でやったのと同様の計算を、一般の回転
に対して
の項にまで行なって、途中計算を全部省略して、最終的に、
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を使え、ということになります。上の式で、
に関しては、space, bodyどちらの微分も等しいので、添字は付けませんでした(尚、
ではそういうわけには行かず、space,bodyちゃんと区別しないと行けません)。