| たむぶん、おすすめ度: |
ヒューゴー賞受賞作。二回目(
一回目に読んだときの感想)。続編の「ヒューマン -人類-」、「ハイブリッド -新種-」を読みたくなったので、すっかり忘れてしまった一作目を読みなおした。
量子計算器の実験中の事故によって、ネアンデルタール人の世界から我々の世界に繋がる扉が開き、一人のネアンデルタール人が我々の世界に迷い込む。我々の世界での話と、ネアンデルタール人の世界での話が並行して進んでいく。
以前読んだ時には、かなり良いと感じた記憶があるが、今回読み直した感想はも一つ。記憶違いで前回もそこまで良いと思ってなかったのかも。
キリスト教的な物の見方をする人には、面白いのかも知れない。ソウヤーさんの話は、ストーリー展開が面白いから好きなのだが、どうも人類=キリスト教かユダヤ教、と感じているように思われる。ネアンデルタール人でも恐竜でも宇宙人でも、キリスト教の価値観とは異なる価値観を持つようにと設定はしても、結局、空想力が足りなくて、西洋的な価値観からは抜け出せていない。江戸時代以前の日本人の方が、よっぽどかけ離れている。
この作者の視野の狭いSFを読んでから、忠臣蔵を読むと、より楽しめる。