たむぶん、おすすめ度:
山田風太郎明治物。幾つかの話の連作、という形体だが、独立しているほどではなく、あちこちに後の話への伏線が張られている。
西南戦争から十年、開拓時代の北海道が舞台。使い捨てに酷使される囚人達のそれぞれの物語。
司馬遼太郎 「翔ぶが如く」に出てきた人物があちこちに登場し、後日談を形成している。但し、例によって、どこからが創作でどこからが歴史事実なのか、誰が架空で誰が実在した人物かが全然分からない。歴史の勉強にはならないが、教科書よりも明治が分る。
知人の一人に、この話が明治物の中で一番好き、という人がいるが、私は3番目か4番目。一番は、
「幻灯辻馬車」。